中国国慶節について

・国慶節
中国の一大行事、国慶節が始まっている。
企業によっては、10連休以上の長期休暇を取らせて帰郷させる。
建国記念日に当たる国慶節は本来10月1日であるが、前後一週間程度の連休をセットし社員に休暇を与える。
ここ、大連には開発区があり世界各地から進出した大小の製造業が集結し一大生産基地を形成している。
国慶節の時期は地方からの出稼ぎ労働者が故郷に帰るため、建設現場・料理店・市場を含めて閑散とした環境になり活気が無い。
完全に店を閉店している箇所も多い。
でもお金が無くて故郷に帰れない労働者は何をしているのかを紹介する。
  大型電気店・スーパー等で開店5-6時間前から並ぶアルバイトである。
  貧富の差が激しい中国では中間階級以上の家庭でアルバイトを使い目的の商品購入の為に早くから並ばせる。
  特別に割引のあるハイテク商品であれば、これらの人数は増加する。
  番号札を受け取らせ自分は開店ギリギリに行き番号札と引き換えにバイト代を支払う。
  一時間5~6元程度であり、日本円で60~70円である。
  5-6時間並ぶので30~40人民元程度を受け取る。350~400日本円は貴重な収入源である。
  なぜなら彼らの給料は月額1,500人民元前後であり、国慶節休暇中は無給であり生活補填である。
  最近この番号札が早朝から売買されている。
  お願いした労働者は高値で他人に売りつける。そして消えてしまう。
  需要と供給のアンバランスと、貧富の格差や低賃金が産んだ副産物である。
  国慶節の期間中、休暇中の日雇い肉体労働者にとって荷物運びも重要なアルバイトである。
  引越しの荷物をエレベーターの無い居住マンション6階から1階に下ろすアルバイト現場を見た。
  薄暗い階段の幅が狭いので、家具を壁にぶつけながらの作業である。
  丁寧な対応はあり得ないし、ただ下に降ろすだけの作業である。
  家具類に事前に何らかの防護策を講じないと傷だらけになり、後で泣くようになる。
  これらのアルバイトの金額相場は、20~30人民元であるが、大きい公園や道路沿いにプラカードを掲げて
  いる若者が多い。
  肉体労働何でもします・・・の紙を足元に置いてトランプに耽っている。
  このお金も貴重な収入源である。社会主義と資本主義のギャップが見え隠れする。
  頑丈そうな男の肉体を購入する。肉体のみを買う市場は外貨所有世界一の中国で今でも連日存在している。